NEWS 2024/07/11
2024年3月に開催された「PUNKSPRING 2024」はNOFX、SUM 41の最後の来日公演の一部であり、本年上半期のパンクロック、特にメロディックパンクにおいては印象的な出来事だっただろう。もちろん、彼らのようなベテランに加え、これからのパンクシーンを牽引していくフレッシュなバンド達の活躍にも目を見張るものがあった。昨今はジャンルの境界線を軽々と超えていくような、自由なスタイルを持つアーティストたちがポップパンク、メロディックパンク、パンクロック、さらにはオルタナ、ヒップホップなどなどをクロスオーバーさせ、一つのジャンルに捉われない活動を行なっているが、パンクロックというシーンを確立したベテラン達も、そういった現代的なアーティストたちの創作に感化され、多彩なスタイルをフレーバーとして自身のスタイルに燻らせるようなソングライティングを見せることもあった。それは派手ではないし、古くからのファンにとっては余計なものと捉えられるかもしれないか、彼らがバンドの根っこにあるルーツに立ち返る意味でも全体的に良い影響を与えたと感じる。このコラムでは、世界的に有名なパンクロック、特にメロディックパンク・シーンのバンドにフォーカスし、彼らのアルバムをレビューしてみたいと思う。 ︎Green Day 『Saviors』 (Reprise Records/Warner Music Japan, Release Dates : 19 January) https://wmg.jp/greenday/discography/28732/ 前作『Father of All…』から4年振りのリリースとなった14枚目のフル・アルバム。Green Dayの中でも名盤と名高い『Dookie』『Americ...