NEWS 2024/07/27
不寛容な時代にこそロックバンドがライブで貫く信念 ロックフェスは数多くあれど、やはり『京都大作戦』は特別だ。この場所でしか見られない景色、得られない感動があることを、いつも以上に強く実感できる今年の2日間だった。 「第ゼロ感」が国民的なヒットアンセムとなり、昨年末には『第74回NHK紅白歌合戦』にも出場した10-FEET。だが、彼らが音楽と向き合う姿勢は驚くほどに変わらない……というより、さらに真っすぐ研ぎ澄まされていると言っていいかもしれない。『京都大作戦』に1日で来場する約2万人、一人ひとりと音楽で手を取り合い、支え合い、誰もが自分らしく楽しめる場所を全員で作っていくことこそ、10-FEETのライブの揺るぎない真髄。そして、肩肘張らずにそんな居場所を作れるバンドは、やはり10-FEETを差し置いて他にいない。誰かを冷ややかに罵ったり、杓子定規的な基準で人を押さえ込んでしまったり、コミュニケーションの不和からあらゆる争いに発展したり……そういったことの絶えない世の中でも、『京都大作戦』に行けば、人間関係の本来的な“温かさ”を思い出せるし、時には葛藤や苦しさも分け合うことで喜びが生まれることを実感できる。 7月6日〜7日にかけて、「京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ」で開催された『京都大作戦2024〜翔んで騒いで万々祭゛〜』。初日トリの10-FEETのステージで、TAKUMA(Vo/Gt)はSNS上に蔓延る誹謗中傷や、ライブで起きた揉め事が後々ネットで炎上に繋がってしまうことなどを取り上げて、「もうやめようや」と訴えた。そして、ロックフェスだからこそ現場で起きたことは現場で解決していけるはずだし、そうやって互いを理解し合うポジティブな波動をこの場から伝播させていきたいとも語った。SNS上の会話だけではこぼれ落ちてしまうものがあること、対面しているからこ...
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