2023年、シーンにカムバックしたポップパンク・バンド達

  2023年、PUNKLOIDのポストで最も読まれたのは、Sum 41の解散の速報だった。勝手に永遠だと思っていた彼らが活動を終えることの衝撃は、シーンにとって計り知れないものであった。2024年には「PUNKSPRING」での来日が決定し、最後になるだろう日本でのステージは歴史的なものになるに違いない。これは、NOFXにも言えることだろう。     ただ、2023年は暗いニュースばかりではなかったと思う。どちらかと言えば、ポップパンクに関して言えば明るいニュースの方が多かった。一番印象に残っているのはやはり、Tom DeLongeが復帰したblink-182が、ニュー・アルバム『ONE MORE TIME』をリリースしたことだろう。当初はMatt Skibaを追い出すような形にも見えたが、MattはTomの復帰を祝福し、Alkaline Trioとしてシングル・リリースもしたことから、そこにダークサイドはないと信じたい。11月30日に公開された「Anthem Part3」のライブ・パフォーマンス・ビデオは驚くべき大観衆に包まれた3人が耳馴染みのあるblink-182のファスト・チューンをかっ飛ばす様は本当に感動的であるし、幅広い世代に祝福されているのも印象的であった。このアルバムのリリースは、語るにはまだ少し新しすぎるかもしれないが、間違いなくこれから何10年と積み重なっていくポップパンクの歴史の中でもハイライトになるはずだ。     Yellowcard   Yellowcardの復活も大きな注目を集めた。ファニーな復活のプロモーション を経て発表されたEP『Childhood Eyes』は、まるで時が止まっていなかったかのような、あの頃のYellowcardを彷彿とさせる楽曲ばかりで、タイトル・トラックはミ...

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